MISSION全国ツアー『シアターロック・ザ・ミッション「Time Lover」』が福岡からスタート

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緊張感と高揚感で始まった全国ライブツアー

俳優・福士誠治と音楽家・濱田貴司の音楽ユニット「MISSION」。活動を開始し3年半、「シアターロック・ザ・ミッション」をコンセプトに音楽活動を続けてきたが、今回の全国ツアーをもって活動休止することが発表されている。5月11日に初のアルバム「Time Lover」をリリースした彼らの第一章の集大成をアルバムとこのツアーで見せてくれるという。

その記念すべき初日となる6月11日(土)福岡BEAT STATION。開演前の客席は集大成の始まりを楽しみにしている空気で満ちている。ツアーTシャツを着て、腕にはサイリウムブレスレットを光らせて、MISSIONの登場を待ち構えている。

初めて参加するMISSIONのライブに、個人的にも少し前のめりに開演を待っていた。この“初めて”という感覚が心地いい。俳優としては充分すぎるほど見ていた福士誠治。伸びやかな声は、ロックというよりミュージカルがフィットするのでは?と思っていたが、一曲目の「Time Lover」を聴いてすぐに、その思いは打ち消された。音楽を楽しむようにイメージの制約もなく歌う姿に、目が、耳が奪われた。

アルバム「Time Lover」で、楽曲を聴いていたものの、目の前で聴くそれは、着席していることがもどかしくなるほど、響いてきた。

中でもどうしてもライブで聴きたかった「自転と光点」には、濱田のキーボードの音で始まると鳥肌がたった。本当に美しい楽曲。個人的にはここから一気にMISSIONの世界に没入したと言っていい。

前半はメンバー全員がかなり緊張気味のようだった。その緊張は、じわじわと客席にも伝わって(笑)、でも盛り上げたい!ライブを楽しみたい!そんなファンの思いが立ち上がらせ、ハンドクラップで腕を振り上げる。

途中福士と濱田が「みんな緊張してミスしてるね。今回は1回ミスするごとに500円だからね!」とステージ上で暴露し会場に笑いを起こしてくれた。そこから客席にそこはかとなく漂っていた緊張感がほぐれて、さらにライブを楽しむ臨戦態勢に。

 

ライブのテーマは「愛」。愛を語る楽曲に、それぞれ手紙が用意されている。曲中に福士が手紙を読み上げると、テーマである「愛」が浮き彫りにされていく。

「シアターロック・ザ・ミッション」の名の通り、シアターでありロックであり、それが新しい表現となりステージで具現化される。ライティングや演出はまるで演劇をみているようであり、身体は音楽に身を委ねられる贅沢な空間。

途中、6月3日にバースデーを迎えた福士にメンバーからそれぞれにプレゼントを渡すというサプライズ。「こんなの聞いてないよ!」と言いつつも、うれしそうにひとつひとつ紹介する福士の表情にメンバーも楽しそう。中でも濱田のプレゼントがキュートだった。

「昨年、ハーモニカをプレゼントしたのに演奏しているところを見たことがないので、今年は」と言って、ハーモニカの教本(しかも超初心者向け)を贈るのが、二人の距離の近さを感じられてこちらもほっこりする。

後半は疾走感のある楽曲が続く。客席が前半にも増して盛り上がる!どんどんヒートアップしていくファンの気持ちがライブハウスに熱気を充満させて一体化していく瞬間がライブの醍醐味だ。

楽しくてしょうがない!という気持ちを抑えて声を出さずにいるのが身体に悪い(笑)!職業柄、シアターとロックを融合させた演出を誰が考えたのだろうかと気になったので、終演後に尋ねてみた。

 

(福士)「僕が考えたんですよ。今回のテーマである『愛』を、どう伝えたらいいだろうと考えた時に、手紙というファクターがそれを表現してくれると考えた」と教えてくれて、納得!!!とストンと腑に落ちた。

この日からスタートした全国ツアー全国ツアーMISSION TOUR 2022 『シアターロック・ザ・ミッション「Time Lover」』。これで活動休止になるというのが、本当に淋しいが、次のチャプターに向かうための休止だという。

来るその日のために、このライブを胸に刻んでおこう。そう気持ちを新たに、福岡BEAT STATIONを後にした。

次は、6月18日(土)大阪Music Club JANUS。まだまだツアーは続く。


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