Omoinotake デビュー×Debut Interview
Omoinotake Major 1st EP「EVERBLUE」Release One Man Tour 2022

メジャーデビュー 1st.EP『EVERBLUE』
人気アニメ「ブルーピリオド」の主題歌に決定!
11月17日(水)に、満を持してメジャーデビューを果たす「Omoinotake」。オープニングテーマに「EVERBLUE」が起用されたアニメ「ブルーピリオド」は、「2021年 秋アニメ 期待度ランキング」で『鬼滅の刃 無限列車編』を抑え、1位に輝いた作品。
さらに、本サイト「musia」でのアーティストインタビューの第一弾でもあり、まさにデビュー同志(本サイトと規模の大きさは雲泥の差ですが……)!
結成して9年、長く様々な道を歩んで、ここまで到達した彼らが、大きく舵を切り新たにスタートする今の想いや、“シンクロ率”ハンパないというアニメ「ブルーピリオド」のオープニングテーマに乗せて届けてくれる新生「Omoinotake」の楽曲について語ってくれた。
いよいよメジャーデビューの日が近づいてきましたね。デビューが決まった時はどんなお気持ちでしたか?
藤井怜央 (Vo&Key):以下 レオ
結成して9年で時間もかかっちゃったんですけど、ようやくデビューできることになって、ファンの方はもちろん、家族や友人から祝福の言葉をもらえるのがうれしくて、より気が引き締まる思いでした。
福島智朗(Ba):以下 エモアキ
ここまで時間が掛かってきたので、これまでのことを思い出して胸が熱くなるような感じもあるんですけど、僕もここからだなと思っているので、気を引き締めて頑張らなければ、という気持ちです。
冨田洋之進(Dr):以下 ドラゲ
僕も二人と一緒で、バンドを続けてきて、これまでずっと応援してくれているみんなに喜んでもらえる大きなニュースが伝えられたうれしさと、みなさんの熱量や期待感をきちんと受け取ってもっともっと大きくして行けたらと思っています。
デビュー曲「EVERBLUE」は、「ブルーピリオド」というアニメのオープニングテーマとして起用されました。共感する部分も多いと伺いましたが、原作を読まれた感想は?
エモアキ
自分と重なる部分が多い作品だったので、主人公の矢口八虎は美大受験という目標に対して、熱い想いをもっている少年です。僕は学生ではないですが、そしてやっていることも違いますが、僕が音楽に対して抱いている思いと重なる部分がたくさんあるなと。どうしても自分を重ねすぎているくらい重ねてしまいました(笑)
レオ
これまで音楽を続けてきた中で芽が出なくて苦しい想いをした時期もあるんです。持ち合わせた才能ですぐに売れることができたバンドではないですが、努力を重ねることで才能ある人たちに勝てるようになる主人公の姿と本当にシンクロしました。色んなシーンで涙を流してしまう漫画でした。
ドラゲ
絵に対して、直向きに熱中している登場人物がたくさん出てきて、その向き合っている熱量が漫画を読みながらアニメを見ながら感じ取ることができました。見たことで自分が今、熱中している音楽や楽器へのモチベーションが上がる作品だと感じました。
そんなシンクロ率の高すぎる作品のオープニングテーマを作る時に、意識していたことはどんなことでしょう?
レオ
オープニングテーマのオファーを頂いた時のテーマが“疾走感”でした。僕らの楽曲の特徴としてはゆったりとした曲を作る方が得意なのですが、主人公の美術に対する熱い想いとかそこに向かっていく姿勢というのを、ちゃんと音楽を通して表現したいというのがありました。「EVERBLUE」は最初のAメロの細かいフレーズができたことで、曲のイメージが一気に広がっていったんです。最終的にそのフレーズは変更しましたが、その前のめりなピアノのフレーズに引っ張られて、主人公が絵と向き合う姿勢というのが表せたかなと思っています。
エモアキ
いつもタイアップのお話を頂いた時は、作品全体や主人公、登場人物から核となるポイントを探して、主人公の言葉を代弁するのではなく、自分自身の言葉として書きたいと思っているんです。作品を読んだ感想と同じですが、主人公の八虎と僕自身が重なることが本当に多かったので、自分の言葉なんだけど、あたかも八虎の言葉のように出すことができたんです。今回はかなりシンクロ率がかなり高かったですね。
“渋谷”には、僕らが成長するヒントがたくさんあった
「ブルーピリオド」でも渋谷が象徴的に描かれていて、そこにも作品との共通点があったそうですが、どんなところが重なっていたんでしょう?
レオ
ストリートライブを渋谷、新宿、原宿、下北沢など色々な場所でやっていたんですが、渋谷のスクランブル交差点でやるときが一番盛り上がってもらえて。外国人は音楽に合わせて踊ったりしてくれて、その姿をみて、さらに人が集まってダンサーが乱入してきたり。そんな何でもアリな場所の空気感が渋谷にはあって、それにすごく手応えを感じていたので、最後の方は渋谷でしかやってなかったですね。止められたら移動してという感じで(笑)
エモアキ
2017年に初めて全国流通盤を出すという時に、ライブハウスでやっても全くお客さんを呼べない状況で、このままじゃヤバいなという話になり、何かしら自分たちでできることをしようと始めたのがストリートライブだったんです。
お客さんを呼べないライブハウスで演奏することが辛い時期もあったのですが、渋谷でのストリートライブをやったときに、音楽やライブの楽しさを改めて気づけたし、お客さんが盛り上がってくれる、人が集まってくれるには構成を考えることも大事だと感じられたのも渋谷のスクランブル交差点でした。ここに成長するヒントがいっぱい隠れていたんだと思えた場所です。
ドラゲ
渋谷でストリートライブをやるようになって、レオのパフォーマンスがどんどん良くなって、それに引っ張られて楽器をやっている自分たちの演奏も変わっていきました。エモアキも言っていますが、本当に成長するヒントがたくさんあって、それまでライブをすることに自信をなくしていたんですけど、渋谷でライブをするようになって、色んな人が楽しんでくれている、自分たちの音楽を受け入れてもらってるというのがすごくうれしかった。当時のそれが自信に繋がっていく感覚は、今自分たちが音楽を続けていられる原点でもあるのかなと思っています。なので、すごく大切な場所です。
エモアキ
「ブルーピリオド」も主人公・八虎の美術への始まりは渋谷だったし、僕らも音楽は楽しいんだと思えたのも渋谷だったので、そういう共通点もいきなり刺さるポイントでした。
できあがった曲から多くのことを学んだ、蔦谷好位置さんのアレンジ
レオさんが仰っていたように、これまでの楽曲とはイメージがかなり異なっているというのが「EVERBLUE」を聴いた最初の印象でした。今回はアレンジに蔦谷好位置さんが参加されていますね。蔦谷さんは以前からOmoinotakeさんの楽曲を評価されていましたが、ご一緒して触発されたことやアドバイスはありましたか?
レオ
3人でデモを完成させてから蔦谷さんに聴いて頂いて今の形になりました。僕らでは成し得なかった部分が蔦谷さんの手が加わったことで大きく変わりました。わかりやすく言うとブラス(金管楽器など)のアレンジをデモには入れていなかったのですが、随所随所においしいフレーズが盛り込まれてより華やかな楽曲になったと思っています。
僕が元々ドラマーだったこともあり、歌やストリングスなどリズム隊以外の上物と呼ばれるものの作り方はすごく学ぶことがあって、完成したものから吸収して勉強させて頂いている感じです。
蔦谷さんの言葉で印象的なものはありましたか?
レオ
レコーディングで、ドラゲがドラムを録っている時に、リズム感も大事だけど楽器をちゃんと鳴らすことを意識したらいいよという話をされていたのは印象的でした。当たり前のことですが、それを意識して演奏するというのは大事な考え方なんだと改めて思いました。
アレンジされた曲を初めて聴いたときの感想は?
エモアキ
感動というか、“うぉー!!!”って(笑)
ドラゲ
僕ら的にもデモの段階でもかなり手応えのある楽曲だったのですが、ブラスが加わってより華やかになったり、フレーズのカッコ良さが一聴しただけですぐにわかるとか、そんなアレンジになっていたので、そこにすごく感動しました。
Omoinotakeさんにはギター奏者がいないですよね?それって何か理由があるんですか?
エモアキ
結成時にギターがいないバンドをやろうと思っていたわけではなくて、僕とドラゲが先に東京に出てきて、バンドをやろうと掲示板とかでメンバー募集もしたのですが、なかなか巡り会えなくて。地元にいた時のレオはドラマーだったんです。でもピアノも弾けたしコーラスもすごくうまかったので、レオが東京に来るまで待って、ピアノボーカルをやってもらおうとなった時から、ギターレスがスタートしたんです(笑)
レオさんはそれを聞いた時に驚きませんでしたか?
レオ
ギターのいない3ピースバンドというのが、当時の僕は知らなかったんですが、誘われた時にどんなバンドがいるのかなと思って調べたらアメリカの「BEN FOLDS FIVE」というバンドにたどり着いて、やっとイメージができたんです。ただヴォーカルとしてステージに立ったことがなかったので、そこはイメージできませんでしたが(笑)
ドラゲ
地元でドラムとコーラスをやっている時から、いい声だなと思っていたんですよ(笑)
エモアキ
当時は僕がベースとヴォーカルをやっていたんですが、カラオケに一緒に行ったら僕よりも全然歌がうまい(笑)やっぱりヴォーカルはレオだと思いました。
これからリリースツアーが始まりますね。新たなスタートのライブですが、どんなライブにしたいと考えていますか?
レオ
福岡は来年の1月30日で、そのタイミングでお客さんが声を出せるようになっているかはわかりませんが、その光景が見られたら最高だなとは思いつつも、今は今のライブの楽しみ方があると思うので、現状でも楽しんでいただけるステージにしたいと思っています。しかも福岡はOmoinotakeとしてライブをするのが初めてなので、かなり気合いが入っています。初めましてのみなさんに思いっきり僕らの音を楽しんでいただけたらと思っています。
みなさん福岡は初めてですか?
エモアキ
僕もレオもプライベートでも行ったことないんです。
ドラゲ
実は僕は演奏の機会があって10月に行きました。福岡でおみやげにクロワッサンを買って帰ったんですが、それがとんでもなく美味しくて。あと行って気づいたのが、海もあるし山もあるし、空港も近いし。めっちゃいい所でした。
エモアキ
それ、俺らもらってないよね?(笑)行ってから堪能します
原点から現在地までOmoinotakeを詰め込んだ、メジャーデビューEP
コロナ禍を経て、私自身はライブの楽しさを改めて必要なものだと感じていました。みなさんは何か変化したことや改めて意識したことはありましたか?
エモアキ
ライブの形が変わった時に、今こそ僕たちの音楽の強みを出せると思いました。僕らの楽曲はしっとりした曲で大切な曲がたくさんあるので、今の形にすっと馴染むことができました。
今年の夏に”無観客”のオンライン・ストリート・ライヴ・ツアー”#NoBuskNoLife”という配信ライブをやっていたのですが、これも色んな場所に行って、お客さんがいないところを探して配信したんです。これまで僕らのライブを観たことがない、遭遇できなかった方にも観てもらえたので、配信をとおして広く音楽を伝えることも大事なことだったなと改めて思っています。
レオ
去年の11月に恵比寿のリキッドルームで無観客の配信ライブをしたんですけど、その時セットリストの決め方に僕らの強みが如実に現れていて、映像などの演出もやっていただいたのですが、ライブの前半にMCもほとんどなしでしっとりした曲を前半にまとめてやったんです。そういう形のライブができたのは無観客ライブならではだったと思います。そこで改めて別の表現の仕方があるということもわかったし、自分たちを別の角度から見ることもできました。
ドラゲ
そういう色んな経験を経てからの今年になってお客さんの前で演奏できる機会が増えたので、しっとりした切ない曲では涙を流して見てくれている姿やクラップをしてくれたり、そういう反応をダイレクトに得られる多幸感を、久しぶりに感じることができました。
そういえば、今回のEPで銀杏BOYZの「漂流教室」をカヴァーされていましたが、Omoinotakeさんの楽曲と銀杏BOYZの楽曲ではかなり異なる雰囲気があると思っていたのですが、あの楽曲を選ばれたのはどうしてですか?
レオ
僕とエモアキは中学時代から銀杏BOYZの曲が好きで聴いていたので、実は僕らのルーツはそこにあるんです。メジャーデビューのEPにカヴァー曲を入れる事が決まって、自分たちのルーツの色濃いものを残しておきたいと、入れさせていただきました。カヴァーすることで僕らなりの良さを出したかったですし、原曲をどうアレンジしていくかはすごく悩んだんです。
いよいよメジャーデビューを果たし、ライブツアーが始まります。改めてデビューと来年1月30日の福岡での初ライブへの思いをお願いします!
エモアキ
これまでの僕らの集大成になるEPができました。デビュー曲の「EVERBLUE」から僕らの初期衝動である「漂流教室」まで今のOmoinotakeの全てが詰まった1枚になりました。福岡のみなさんの前で最高のライブができることを楽しみにしています。
ドラゲ
1曲目から4曲目まで色んな形で僕らの良さが出せている曲ばかりです。11月17日の発売から福岡の1月のライブまで、ちょっと時間はありますが、それを聴きながら楽しみにしていただいて、ライブではライブにしかない熱さや空気感が絶対にあるので、それを福岡のみなさんに全力で受け止めていただきたいと思っています!
レオ
僕らが曲を作る上で、大事な軸にしているキーワードが“踊れて泣ける”です。今回のEPはその“踊れて泣ける”を色んな角度から捉えて、それぞれが異なる種類の曲になっていますので、それを聴いていただいて、来年初めて行く福岡で、みなさんに僕らの目の前で踊って泣いて欲しいなと思っています。
【Omoinotake – オモイノタケプロフィール】
L→R
冨田洋之進/ドラゲ(Dr)藤井レオ (Vo&Key)福島智朗/エモアキ (Ba)
島根県出身ピアノトリオバンド。中学生の同級生だった彼らが2012年に結成。渋谷を中心にストリートをはじめとするライヴを重ね人気を獲得してきた。繊細ながらも情感を揺さぶる藤井レオの魅力的なボーカルが今の時代のカルチャーと相まっている。
【公式サイト】https://omoinotake.com/
Omoinotake Major 1st EP「EVERBLUE」Release One Man Tour 2022
一般発売
発売中
開催日時
2022年01月30日(日)
会場
The Voodoo Lounge
料金
スタンディング 4,000円(税込)
制限
未就学児入場不可
お問合せ
キョードー西日本
0570-09-2424
注意事項
整理番号付・要1ドリンクオーダー
※小学生以上チケット必要
Omoinotake Major 1st EP 『EVERBLUE』
リリース情報
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アーティスト名
Omoinotake
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タイトル
『EVERBLUE』
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発売日
2021年11月17日
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価格
2,000円 +TAX
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その他・備考欄
AICL-4133~4134
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作品名
『EVERBLUE』
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